コミック

システマと『ツマヌダ格闘街』の明道流柔術の違い

漫画の中のロシア武術システマ 補遺 『ツマヌダ格闘街』追加2 - 火薬と鋼で書ききれなかった話を書こう。 先日紹介した漫画『ツマヌダ格闘街』のエピソードの中で、作品に登場する架空の武術・明道流柔術とロシア武術システマの技術が共通しているという説明…

漫画の中のロシア武術システマ 補遺 『ツマヌダ格闘街』追加2

漫画の中のロシア武術システマ第4回と漫画の中のロシア武術システマ 補遺『ツマヌダ格闘街』追加のその後。 『月刊ヤングキングアワーズGH』2014年8月号掲載の『ツマヌダ格闘街』に本格的にシステマが登場したので、紹介する。月刊 YOUNGKING OURs GH (ヤン…

『イリヤッド 〜入矢堂見聞録〜』のナイフ格闘

今日は魚戸おさむ画 東周斎雅楽・原作『イリヤッド 〜入矢堂見聞録〜』について書いておく。 このマンガの原作者・東周斎雅楽は長崎尚志のペンネームの一つである。長崎尚志は『MASTERキートン』の脚本に関わった人であり、そしてシステマが登場する漫画『デ…

今週までの刃牙道の展開で気にせずにはいられないこと

後で明らかになるはずのことも含めて気になった点を書いておく。 先日のナイフショーで話したことと被る。 ・徳川光成は普通の漫画なら完全に悪役がやるようなことをやっている。 ・多くの読者が気にしているだろう点。クローンで作っても宮本武蔵の兵法は再…

漫画の中のロシア武術システマ 補遺 『ツマヌダ格闘街』追加

以前漫画の中のロシア武術システマ 第4回『ツマヌダ格闘街』『嘘喰い』 - 火薬と鋼で紹介した『ツマヌダ格闘街』について、その後もシステマが登場するエピソードがあった。『月刊ヤングキングアワーズGH』2013年9月号掲載のエピソードである(単行本未収録…

あの怪作が色々変わって漫画化 『戦国の長縞GB軍』

志茂田景樹『戦国の長嶋巨人軍』と言えば、自衛隊の兵器・装備を使って練習していた巨人の野球選手が戦国時代にタイムスリップするという小説で、一部で話題になった珍品である。 戦国の長嶋巨人軍 (ジョイ・ノベルス)作者: 志茂田景樹出版社/メーカー: 有楽…

漫画の中のロシア武術システマ 第4回『ツマヌダ格闘街』『嘘喰い』

前回でシステマについて詳しく扱った漫画は全て紹介し終わった。 今回は僅かなシーンだけ登場している漫画を紹介しよう。 第4回は『ツマヌダ格闘街』(上山道郎、少年画報社)と『嘘喰い』(迫稔雄、集英社)について書いてみる。 ツマヌダ格闘街 10 (ヤン…

漫画の中のロシア武術システマ 第3回『TOUGH (タフ)』

<<前回漫画の中のロシア武術システマ 第2回『ディアスポリス 異邦警察』 - 火薬と鋼 マイナーな格闘技というのは出てくる漫画も限られている。格闘技漫画であっても出てくるのは一般に知られた格闘技が中心である。今回はそんな格闘技漫画の中で珍しくシス…

漫画の中のロシア武術システマ 第2回『ディアスポリス 異邦警察』

<<前回漫画の中のロシア武術システマ 第1回『アクメツ』 - 火薬と鋼 システマは旧ソ連/ロシア特殊部隊スペツナズの格闘技として知られている。スペツナズ隊員の必修訓練というわけではないが、実際訓練している人はいるし、システマは人的・技術的に特殊部…

漫画の中のロシア武術システマ 第1回『アクメツ』

ロシアの格闘技であるシステマは、これまでいくつかの漫画に登場している。 これから不定期にそうしたシステマが登場する漫画を紹介し、その描写にシステマ練習者として解説・批評を加えていきたい。ストーリーにも触れるため、ネタバレもある。 第一回は『…

最近のマンガから

ニュータイプ ・『FSS』仕切りなおしで色々大変なことになってしまった。もともと完結するとは思っていなかったが、どうするんだこれ。 チャンピオン ・『真・餓狼伝』「丹波の血」という表現には「範馬の血」的な印象を受けて不穏な感じしかしない。一般…

最近のマンガから

読んでいるマンガが多いわりに、何も書いていない。 ざっと気になったものだけ書いておく。 ジャンプ ・意外なほど最近の『Bleach』が面白い。凝った話というわけでも絵が丁寧なわけでもないが、伏線改修と雰囲気だけで盛り上がる剣八対決。 ・『ナルト』「…

『オールラウンダー廻』の話と『真・餓狼伝』連載開始から

今週の『イブニング』掲載の『オールラウンダー廻』を読んで思ったのだが、今の10代にとってのブルース・リーの知名度というのは、どのくらいのものなのだろう。 80年代には既にブルース・リーが出演する映画を見る機会は極めて少なく、ブルース・リーの影響…

2012年のマンガを振り返る

2012年読んでいたマンガについてややマイナーどころに限って書いてみる。 昨年末に公開予定だったが、遅れに遅れた。 戦国武将列伝 ・長谷川哲也『セキガハラ』 宣伝で「予測不能」と書かれて始まった石田三成主人公のマンガ。巨人の家康、未来予知の三成、…

ここ最近の格闘技マンガについてあれこれ

腰を痛めてあまり身動きがとれないので、やることがない。久々にマンガの話でも書こうと思う。 『TOUGH -タフ-』 ・『TOUGH -タフ-』が終わった。『タフ』の迷走っぷりたるやかなりのものだが、鬼龍や尊鷹がただの親切な伯父さんになって弱くなってしまった…

『駿河城御前試合』が雑誌『戦国武将列伝』で漫画化

しばらく前に雑誌『戦国武将列伝』2011年2月号を購入。 予告ひとつ読んでいなかったので、いきなり森秀樹・南條範夫原作 『腕―駿河城御前試合―[第一話]無明逆流れ』が載っていて驚いた。『シグルイ』が終わったばかりで、しかも昔とみ新蔵が漫画を描いたと…

『東方香霖堂』と『ヘルボーイ』愛蔵版を購入

土曜も仕事で格闘技の練習に行く時間がとれない。 忙しい中時間を縫って東方香霖堂』と『ヘルボーイ』愛蔵版を購入してきた。 『東方香霖堂』 東方香霖堂 ?Curiosities of Lotus Asia.作者: ZUN出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2010/09/…

最近のマンガについてダラダラ書く

思い出したようにマンガ感想。 ・『ゴルゴ13』 ビッグコミック増刊号の『ゴルゴ13』はライフルスコープの話でツッコミ所が多かった。 スコープ内部に毒性のあるガスを充填するだろうか。普通は窒素ガスじゃないか?有毒ガスなんて入れたらスコープが破損した…

コミックマーケットで『嘘喰い』の迫稔雄先生に遭遇

コミックマーケット77の初日、青年漫画誌の島を歩いていると、『嘘喰い』の同人誌を出しているサークル付近で違和感を覚えた。 ふとサークルの前にいる人を見ると、何と『嘘喰い』の作者の迫稔雄先生がいたのだ。 そこで迫先生はサークルの人達に絵とサイン…

さすがのモギもそんなことは言わない(バキネタバレ)

今週のバキを読んで笑ったのは脳の形状云々よりも藻木研一郎の登場だった。 似てないけどあの人がモデルなんだろう。 しかもまともな研究者(どころか国内最高)扱いされてる! いや、紅葉は「脳のしわの形で人間性を当てるようなトンデモ脳科学者はこいつし…

全ての漫画家は魔界転生すればいいのではないだろうか

最近マンガについて書いていなかったのでまとめて書いておく。 ・『聖おにいさん』 ネタが微妙に切れてきている。 もういい加減あきらめてマホメットを出せ。 そしてイスラム圏に翻訳版輸出、世界で話題に。 ヤオイ同人もバリエーションが増える。 ・『アイ…

今週の疵面〜スカーフェイス〜

花山を迎え撃つ人間の持っている銃が途中で一コマだけMP5からVz61スコーピオンに変わったのが映画のミスみたいでおかしかった。 どういう経緯で一コマだけ銃が変わるという間違いが起きるんだろうか。

肉汁は守られるか、そして『マギーキッチンサイエンス』のすすめ

『美味しんぼ』と『築地魚河岸三代目』を比較してみる。 - 三軒茶屋 別館 これを読んでちょっと調理学の本『マギーキッチンサイエンス』を思い出した。 マギー キッチンサイエンス -食材から食卓まで-作者: Harold McGee,香西みどり,北山薫,北山雅彦出版社/…

アニメ・漫画でこれだけは見過ごせない銃の間違い 有名な間違い編

はてブのコメント見るとその種の要望もありそうなので、有名な間違いについて書く。 ただ、ありきたりの説明をしても詰まらないので、多少の工夫はしたい。 射撃姿勢や遮蔽物の扱いの話もしたいが、どう考えてもフィクションの話と絡めて説明しにくいので、…

アニメ・漫画でこれだけは見過ごせない銃の間違い 待機編

思うに、漫画やアニメ絵の描き方についての本でも銃の操作については触れていないものばかりで、しかも先人たちの作品にも間違いが多いことも誤りが広がる一因だろう。 ブックマークコメントにもあったが、刀剣や楽器の形状・操作もひどいものが多い。 こう…

アニメ・漫画でこれだけは見過ごせない銃の間違い 指・手編

2009年最初のネタは大晦日に言及したアニメ・漫画の銃の間違いについて。 フィクションの中の銃の間違いと言うと掃いて捨てるほどネタが多く、食傷している人も多いのではないかと思う。 そこで、ここでは間違いの中でも言及されることが少ないが重要な部分…

今月のアワーズ、というかナポレオン

ナポレオンのカルノーの仕込み刃はやりすぎだと思う。というかどういう想定で用意してたんだ、あれは。 あれに関して、長谷川先生のブログに作者としての意図が説明されていた。 カルノーほど偉大な男があのまま何もせず逃げていいのかって話です。みんなガ…

 出た。板垣先生の妄想力

克己が関節増やすイメージをやっていましたが、それを突き詰めると液体になって鞭打になりませんか。あと進化は願いやイメージで発生するのではありません。

『イノセンス』バリケードポジション問題

はてブを見ていたら下のようなエントリをみつけた。 『イノセンス』に見る監督と原作者の考え方の違い。「銃撃戦で利き手の側にバリケード。隠れながらどっちの手で撃つ?」→士郎正宗 「利き手だろ」→押井守「非・利き手だろ」 正解を言えば、体をなるべく遮…

こうなれば良かった美味しんぼ

ついに海原雄山と山岡士郎が和解というので話題になっているが、あの展開で納得できた人はどれだけいるのだろうか。私は伏線がかなり前からはられていたので正直飽きていてどうでもいいと感じた。あの原作者もすっかり話としての面白さを出せなくなっている…