食育とともに普及するトンデモ

 一時期食品や栄養関係の本を仕事で大量に見る機会があった。そこで驚いたのは疑似科学的な本が多いことだ。公共図書館はかなりその種の蔵書が高く、管理栄養士試験を受験させているような大学の図書館でさえその種の本がかなりある。この分野は美容・健康といったものと結びついて疑似科学の最大の温床となっている。
 最近話題になっている食育冊子や、関連が深いマクロビオティックもその例だ。
ちょwwww食育冊子wwwww - 荻上式BLOG
ちょwwww新風wwwww - Transnational History
http://d.hatena.ne.jp/Prodigal_Son/20080925/1222353734
幻影随想: 例の食育マンガのネタについてまとめてみた
 こうした食育とセットになっている疑似科学は、もともと存在していたのだが食育やスローフードといった概念が広がり、良いものと認識されるようになってから一層広まった。学術的な本、固い本以外の食育の本には疑似科学の内容があるといって良い。こうした中でもポピュラーかつとんでもないのは「砂糖(特に白砂糖)は病気の元」というやつだ*1
 試しにGoogle先生で「砂糖+病気」で検索してみよう。
砂糖+病気 - Google 検索
 肥満の原因どころではない、何か物凄い毒物として扱っているサイトばかりヒットするのがよく分かる。このネタはかなり普及していて、食育関係の本やWebサイトに留まらず学校の授業でも扱われてしまっている。特に教育現場では砂糖の取りすぎがADHDやキレる子どもを作るという話が好まれている。『水伝』を授業に取り入れた例を推奨したと批判されたTOSSでも、こうした授業例を見ることができる。
TOSSランド | 明日の授業を5分で準備する指導案共有サイト
 もっともTOSSには砂糖以外にも色々とおかしな授業があるが…。


 食育の全てが悪いとは言わないが、「伝統」「自然」「反企業」といった思想的背景が根強く、科学的根拠に乏しい物が入り込んでいるので注意が必要だ。皆さんの周囲にもこうした疑似科学を信じている人間(特に教師や保育士)は必ずいる。

*1:白米など精製された白いものがダメだという考えで、上にあげたマクロビオティック関連のエントリから分かるように以前からある。