ニコ生 "シノドス・セミナー51.菊地誠「科学と科学ではないもの」"を見て

シノドスセミナーで菊池誠先生の回があることを知って申し込みしたのだが、ちゃんと送信されておらず、しかもその事を忘れていた。
忘れすぎだ自分。
しかしニコニコ生放送で一部見られると知って今日の3時30分から視聴。いくつか気になった点を書く。


・内容のテキスト起こしはシノドスメールマガジンで配布される予定(http://synodos.jp/mail-magazine
・OHPが見にくく、ほとんど見えなかった。資料は別にアップされるとありがたい。
ニセ科学問題を普段追ってない人も視聴していた様子。また、放送開始前から「と学会」、「大槻教授」、「脳科学」への言及やオカルト問題、ニセ科学という呼称についてなどのコメントが流れていた。
・先生の名前から「まこまこり〜ん」というコメントがついたあたりは実にニコニコらしい。菊池誠先生が得意のテルミンアイマスの曲をやっていればきっとウケただろう。
・冒頭の統計についての事例は食いつきが良かった。その後の科学の定義やグレーゾーンの認識はところどころ伝わりにくいのではないかと思う部分があった。
・私が気になったのは、科学は白黒はっきり分けるものではないことを繰り返しつつも、その白黒はっきりつけられない事がニセ科学に利用される事があるという側面への言及が少なかったこと。科学とそうでないものについて、グレーゾーンはあるがはっきりしている部分もあるということは説明されていたので、その辺にこだわると更にややこしくなるだけだった可能性もある。
・科学は白黒はっきり分けるものだという一般の認識、そして道徳のようなものまで科学に判断してほしいという過剰な期待が背景にあるという今回の説明は、また色々と議論が膨らむ話だと思う。
ニセ科学問題の議論についてのFAQについてはもうちょっと長く説明したほうが良かったかも。コメントにもそれと関わりそうなものがあったし。
ニセ科学についてニコ生のコメントを元に紹介する例を選ぶというのは面白い。その結果紹介する事例がマイナスイオンというのは微妙に旬がズレている感があるが、あれも一部に定着しているし今のほうが色々語れることが多いので良かったと思う。
ニセ科学の例の希望に「民主党」というコメントがあったのも実にニコニコらしい。さすがにネタとして笑いとツッコミがあったが、それとは別に放送開始前から開始後まで自分が嫌っているものへの嘲笑として「ニセ科学」を使うコメントが部分部分にあったのが気になる。ネタがすぎるとちょっと厄介かな、と。何しろ以前、唐突にブログで「ニセ科学批判は政治運動」と批判した人がいたほどだし。
・最終的に視聴者は6,000人を越えたようだが、視聴者はニセ科学問題にどういう関心を持っている人なのだろうか。
(2010-05-17 誤字修正)