西洋の剣や剣術について語るならまずはこれ『中世ヨーロッパの武術』

昨日今日と仕事の予定が激変。半端な時間に空きができた。
2ヶ月前に読んだ本の紹介をしよう。
今回紹介するのは『中世ヨーロッパの武術』

中世ヨーロッパの武術

中世ヨーロッパの武術

2chまとめサイトやTogetterのようなサイトで西洋の剣や剣術についての記事が注目されている事がある。興味を持つ人がそれなりにいるということだろう。だが、そうしたまとめは全く信頼性のカケラもないようなものも多い。例えば西洋剣というと重さで叩きつけるようなものだとしか認識していないような話をよく見るが、それは実態と合わない。
西洋剣・剣術の研究や実践を行っている人はいるのだが、そうした人からの情報が手に入りやすいかたちで出てくることは稀だ。
この『中世ヨーロッパの武術』は稀な例の一つ。
ポピュラーなロングソードの技法を中心に、ショートソード、ダガー、スタッフ、ポールウェポンまで幅広い武器の用法をイラストつきで紹介している。レスリングや馬上戦闘といった技術も含まれており、これ一冊でかなり多くの技術を知る事ができるようになっている。
紹介されている技術は中世・ルネサンスに実際指導されていた教本が元。刀剣や甲冑・武具についても解説も別にあり、流派や歴史についても触れている。
かなり大きめの本だがそれだけ情報量はある。ヨーロッパの剣・武具や剣術・武術に興味がある人なら必読だ。