特殊部隊の絞殺具としての腕時計ベルト

戦闘で敵の首を絞めるためにデザインされた腕時計ベルトというものがある。
DefenseBandという製品だ。今日の練習の後、ちょっと話題にしたので紹介してみる。
この製品、2007年にギズモードで紹介されているが、覚えている人はあまりいないだろう。


2007年の記事 https://www.gizmodo.jp/2007/11/post_2585.html
公式サイト DefenseBand




腕時計で絞殺、というとリューズからワイヤーを引き出して絞める、という映画にあるようなガジェットを想像する人がいるかもしれない。しかしDefenseBandは時計本体ではなく時計のベルト(バンド)を引き出して絞めるようになっている。ベルトだけが販売されており、NATOストラップのように大抵の腕時計につけることができる。
このDefenseBandは好事家の思いつきで生まれたものではなく、米軍の特殊部隊向け格闘プログラムSOCP(Special Operations Combatives Program)の創始者であるグレッグ・トンプソンが開発したものだ。実戦、それも軍隊格闘技の技術を基に使う前提で誕生した道具である。
現代の米軍の軍隊格闘術総合格闘技MMA)の技術を基礎としており、グレーシー柔術の技をかなり取り入れている。その一環として袖を使って相手の首を絞める袖車絞め(エゼキエル・チョーク)も使われるのだが、袖のない服を着ている時は当然袖を使った絞め技が使えない。そういった状況でもこの腕時計ベルトをしていれば、袖を使った絞め技と同じことができるのだ。
もちろん袖車絞め専用というわけではない。引き出したDefenseBandは袖よりも長いため、その長さを生かして多様な絞め技に対応している。