ごんぎつね殺し

ごんぎつねの感想の件が一部で盛り上がっている。
私も小学生の頃、ごんぎつねを読んで、妙なことを考えたことがある。
小学校4年生の頃、私は親の蔵書を読むのが好きで、横溝正史アガサ・クリスティを読み漁っていた(山田風太郎もその頃読んだ)。そういう読書体験があると他でも話の裏を読もうと色々と考えてしまうものである。
国語の教科書にあった「ごんぎつね」を読んで気になったのは、語り手の茂平が本来知るはずのない事柄を詳しく知っていることだ。兵十についてよく知っているのは伝聞だとか交流があったとか推測できるが、ごんについても色々と知っているのは子ども心に納得がいかなかった。
この疑問に対して、前述した作家の小説から影響を受けていた私は「茂平犯人説」を思いついたのであった。兵十に対するいたずらやその贖罪は実は茂平が行っていたものだったのだ。
しかし狐が登場する部分と茂平の関わりに整合性がとれず(当たり前だ)、この着想は感想文に書くわけでもなくただの思いつきで終わっている。