雨漏りと図書館

職場が雨漏りで大変なことになった。
といっても雨漏りで大変なのは図書館ではなく(だったらもっと大ごとだ)、併設の会議室だ。会議室とは言え色々と設置されているのと、漏れているのが複数箇所なので困っている。今日の仕事時間を随分費やしてしまったし、また大規模に雨が降ったときの対策も考えなければならない。
思い返すと、これまで働いた図書館でも雨漏り、浸水で困った経験がいくつかの施設である。図書館建築というとサービス面の話が重視されがちだが、雨への耐性に問題のある施設が図書館建築の賞を受賞していることがあって、審査した人間に説教をしたくなったことがある。図書館建築を云々したかったら雨の日に見るべし。建築に凝った結果、雨で足元がやたら滑ったり雨漏りしたりする図書館もあるのだ。


・図書館の入り口やホールの床に研磨した石材を使う例があるが、雨水で全面的に濡れると尋常ではなくすべる。計画段階でそういう話を持ち出す設計事務所には説明して止めさせたほうがいいだろう。完成後に手直しするのは手続きもコストも大変だ。


・ガラスを多用した作りの屋根や壁面はつなぎ目から雨漏りしやすい。横殴りに雨が降ると壁面のつなぎ目から水が流れ出す図書館もある。天井のつなぎ目から漏れる施設では根本的な雨漏り対策はない。その場合、常時バケツとビニール、雑巾の備えが欠かせない。


・図書館の入り口が低い位置にあると水が流れ込んでくる場合がある。例えば大学だと学内の他の高い位置の建物の雨水が低い位置の図書館に回ってくる。こうして入り口が浸水すると厄介だ。ある大学図書館で働いていた時は「ある程度雨がふると水が入り口に流れ込んでくるので休館」だった。


・近年のゲリラ豪雨によってこうした問題はより顕在化しやすくなるはず。