接近戦において拳銃でナイフに対処するには

ネタがないのでありふれた話題でも書いてみよう。
護身術だとか軍・警察の格闘技においては、拳銃とナイフでどちらが有利か、あるいはどのような特性があるかといったトピックがある。
以前、警察官と刃物の脅威で紹介した論文もそうした議論の一環で研究されたものと言っていいだろう。銃で刃物を持った相手に対処するために必要な最低の距離として21フィート(約6m)という数字がよく言われているが、これは適切かどうかという議論だ。
最近では、ある程度近い距離の戦いで銃を抜く前にナイフの使い手が突撃してきた場合、思ったより速くナイフの攻撃が届くことはよく知られている。これはディスカバリー・チャンネルの『怪しい伝説(Mythbusters)』でも実験されていた。


怪しい伝説』2012年放送のエピソードより



もちろんこれは射手がナイフに対して棒立ちになって撃とうとしているからこその問題で、銃を持つ側がナイフに対処すれば話は変わってくる。単純に言えばナイフの攻撃を避けてしまえば銃を撃つ猶予が生まれる。
しかしその対処にもポイントがあり、下手なかわし方やブロックだとナイフの側もそれに合わせて攻撃を変えるし、銃を撃つのに適切な体勢にならない。
下の動画ではナイフの突撃に対する拳銃の射手の対処の簡単な例を見せている。

こうした対処も状況によって適切な技術は異なり、技術体系によって色々な考え方が存在する。ナイフの技術の練習として銃を持った相手にどう攻撃するかを教えている軍の例もあり、一筋縄ではいかない。