ロシア武術・スパイラル

公式サイト http://spiral-smerch.ru/
ロシア武術はまだまだ尽きない。今回紹介するロシア武術はスパイラルと呼ばれているものだ。健康・フィットネス部門をスパイラル(Спираль)、戦闘技術部門をスメルチ(Смерч ロシア語で竜巻)と分けているが、スパイラルだけで全体を指す名称としている。名前で容易に想像がつくように螺旋を基礎とする格闘技である。
昨日紹介したマイアトニカ(振り子)と同じように格闘技名が核となっている動作を示している。
公式の説明によると、スパイラルの基になったのは1970年代に特殊部隊のために考案された技術で、2000年代に民間向けとして復活したのだとされる。創始者はユージーン・ブリゼーヴァ。
スパイラルの基本は両手に短い棒を持って螺旋状に回しながら体も合わせて動かすもので、回し方に多くのバリエーションがある。棒も一本の場合、長さが違う場合など様々だ。この棒を回す動きを基礎として徒手格闘やナイフ術などの武器術を行っている。また、健康法としてのスパイラルではこの螺旋の動きが病気の治療に有効だとしている。この辺は一種の民間療法だ。
動画を見てもらうと分かるが、スパイラルの練習や技術は、カドチニコフ・システマに近いものがある。ローリングや棒の回転といった基礎運動は全く同じものがあるし、バランスを崩す技術も似ている。



螺旋というとグレンラガン覚悟のススメをつい連想してしまうが、言うまでもなくこの格闘技の内容にそれらにつながりそうな要素はない。