ロシア武術・トルパー

公式サイト http://www.tolpar.org/
今回紹介するのは今までとはまた違った傾向のロシア武術トルパー(Толпар)だ。
トルパーは元々は1985年にKGBの特殊部隊士官のために開発されたナイフ格闘体系とされ、それを元にした現在の団体ができたのは2003年である。ここに至るまでの詳しい経緯や当時の技術がどこまで残っているかは不明。かつてのトルパーはKGB専用の技術で非公開とされるが、現在では民間人も学ぶことができる。競技・護身、それに軍・警察用という三つの領域がある。ロシア以外でも支部や指導の実績があり、今年4月にはインドのムンバイ警察の女性警官がトルパーの訓練を受けたとの報道があった。*1
トルパーの練習の中心はナイフ格闘だが、必要な身体能力を得るためにフィットネスもあり、またパンチ・キックといった徒手格闘も含まれている。
ナイフ格闘技術としてのトルパー最大の特徴は軍用ナイフなどと比べて小型のナイフを専門に使う事で、練習でよく使われているのはスパイダルコ社のトレーニングナイフだ。中型以下のフィクストナイフまたはフォールディングナイフを使うための練習だと思われる。
トルパーでは防具をつけての練習や試合も行われている。防具を使う場合にはイタリアのナイフ術Calixの防具が使われている。


中心的指導者キリル・リュービンが見せる基本の動き

テレビ番組で紹介された際の様子

無線で電気的に採点する装置