『漫画ゴラク』新連載に『剣術修行の旅日記』の牟田文之助が登場

今週発売の『週刊漫画ゴラク』で岡村賢二『武士のフトコロ』の連載が始まった。
貧乏御家人の次男坊・飛田蔵之丞が貧しい境遇から大藩への仕官を目指すという話だ。
何だか『コミック乱』に載りそうな内容の漫画である。
今回の話では蔵之丞が師範代を務める剣術道場に手合わせを願いたいと言う他流の剣士が現れる。
蔵之丞は凄腕の剣士に勝って名を上げようとするのだが…。
この剣士というのが二刀を使う鉄人流の使い手、佐賀藩士・牟田文之助なのだ。
牟田文之助は実在の人物であり、永井義男『剣術修行の旅日記 佐賀藩葉隠武士の「諸国廻歴日録を読む」』 (朝日新聞出版, 2013)でその修行の様子が分かるので、知っている人もいると思う。この本はここでも以前紹介したことがある。
幕末の剣術修行者の実像が伺える『剣術修行の旅日記』 - 火薬と鋼
また、主人公の蔵之丞が使うのも時中流という実在した二刀流の流派であり、なかなか興味深い着眼点だ。
二人の勝敗は今回の掲載分で明らかになっているので、気になる人は読んでほしい。