中野区立歴史民俗資料館 企画展「大河原家文書ー加賀藩家臣の近世・近代―」


歴史民俗資料館 企画展「大河原家文書―加賀藩家臣の近世・近代―」 | 中野区公式ホームページ
今日は中野区立歴史民俗資料館の企画展「大河原家文書ー加賀藩家臣の近世・近代―」に行ってきた。
大河原家は加賀藩200石(のち350石)の藩士で、前田家に仕える前は結城秀康松平忠直・松平忠長に仕えた。
前田家で平士(100~500石の藩士)と呼ばれる武士で、近世初期(慶長6年)から明治初期(明治5年)までの文書を展示している。
どの文書も保存状態が良い。このほか屏風、脇差といった文化財も一部展示には含まれている。
今回の企画展の中心となる文書は藩主や藩庁との間で発生するもので、由緒、知行、相続、役職の任命に関わるものだ。
近世の武家の文書によくある個人的な手紙や日記はない。
普通の藩士が藩とどういう文書のやりとりをしていたかが解説付きで分かりやすく展示されている。
今回の展示の明治時代の文書類を見て初めて知ったのだが、廃藩置県後も士族は県に隠居の許可や家督相続の許可を求める必要があったらしく、それらの許可状が展示されていた。明治の頭のうちは江戸時代の武士の相続の習慣がまだ色濃く残っていたということだろう。