パナソニック汐留美術館「美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像」

美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像 | パナソニック汐留美術館 Panasonic Shiodome Museum of Art | Panasonic

今日はパナソニック留美術館「美しいユートピア 理想の地を夢みた近代日本の群像」へ。
ウィリアム・モリス以降の日本の理想像を求めた白樺派民藝運動民俗学、農民芸術運動、地域活動、工芸、建築、戦後復興など多くの領域をまとめた展覧会。
まずジョン・ラスキンウィリアム・モリスの登場と日本での紹介、バーナード・リーチ柳宗悦の民藝、雑誌『白樺』、そして今和次郎・純三の民家研究、渋沢敬三のアチック・ミューゼアムと民族学博物館といった民藝・民俗学から展示は始まる。この時点でもう情報量が多い。
続いて蔵田周忠、立原道造の建築、都市と郊外のコミュニティに続く。この展覧会、建築の占める割合が高い。蔵田周忠が設計した森銑三邸(星芒書屋)のMR映像や立原道造のヒアシンスハウスの模型などもある。
そして池袋モンパルナスの新人画会の靉光、麻生三郎、鶴岡政男、寺田政明、松本竣介の活動と作品から芸術家の芸術家村のコミュニティと戦争の影響が示されている。松本竣介の記事「生きてゐる画家」や松本竣介《立てる像》、そして寺田政明の作品の比重が高い。
その次は山本鼎の農民美術運動、宮沢賢治の岩手での活動と作品、竹久夢二榛名山美術研究所での作品、ブルーノ・タウトとミラテスなど、芸術家の実践活動を展示している。山本鼎のは上田市美術館で観た記憶があるなと思ったら同館所蔵品だった。宮沢賢治は絵や文学以外に花壇や肥料の設計もある。
最後は復興と記憶。井上房一郎とレーモンド夫妻、磯崎新による建築や神代雄一郎のデザイン・サーヴェイを展示している。この辺は全く知らないので大いに勉強になった。
面白い展覧会だが各章だけで一つの展覧会になりうるテーマのため、個々の展示作の解説、歴史的意義についての説明が不足しがちなのが惜しい。