国立新美術館「テート美術館 YBA&BEYOND 世界を変えた90s英国アート」

【公式】 テート美術館 ― YBA & BEYOND 世界を変えた90s英国アート

今日は親戚が来る予定だったが急な予定変更でキャンセルとなった。
時間ができたので国立新美術館の「テート美術館 YBA&BEYOND 世界を変えた90s 英国アート」に行ってきた。
英国の1990年代当時若手だったアーティスト・YBA(Young British Artist)を扱った展覧会だ。
こういった展覧会を観ると、今や90年代もすっかり歴史になってしまった感がある。
この展覧会では90年代英国の社会の変化、人種、性、音楽など様々なテーマと関連するアートの鮮烈さと現在に続く意識が味わえる。
ところで出品リストや館内の配置図に出てないが、アーティストインタビュー映像を休憩室で上映しているという罠がある。
展示スペースから見えない位置で上映しているので、あれでは気づかない人もいるだろう。

展覧会はフランシス・ベーコン《1944年のトリプティク(三幅対)の第2バージョン》から始まる。

ディノス・チャップマン、ジェイク・チャップマン《戦争の惨禍》
ゴヤの《戦争の惨禍》を元にした立体作品。戦争の殺戮が小さな造形で多数つくられている。

サイモン・パターソン《おおぐま座
ロンドンの地下鉄路線図をもとに駅名を哲学者、科学者、政治家、俳優などに置き換えた図。
各章に強烈な作品があったがこの図から始まる「第2章 おおぐま座:都市のイメージをつなぐ」が印象に残る。

リサ・ミルロイ《フィンズベリー・スクエア》
均質で美しい建物に人の気配がなく、分割された景色が窓に映る。
リサ・ミルロイは気になるアーティストで、インタビュー映像で見た《Sky, 1997》なども目に留まった。

ジュリアン・オビー《車?》
都市環境を題材とする作品は、常識を覆し、問いを発するものが多い。

シーマス・ニコルソン《オリ》
「第3章 あの瞬間を共有する:音楽、サブカルチャー、ファッション」で最も印象に残った作品。
展示解説にタイトルのオリ(Ori)の意味は書かれていなかったが、光と影から檻を想像させる。

ジュリー・ロバーツ《拘束衣(男性用)》
「第4章 現代医学」で最も印象に残った作品。
病気や医学はアーティストにとっても大きなテーマとなった時代だった。

展覧会後はオープニング キュレーターズ・トークに参加してきた。
テート美術館のキュレーターを招いてのトークイベントだ。
当日先着順定員240人のイベントが早々に埋まるのはさすが東京。
当時のイギリスやYBAを巡る状況や個人の体験も含めて様々な背景を知る事ができた。
強烈なYBAのアートもやがて官僚主義に回収されていった歴史は90年代の終焉を感じさせる。