G-10、カーボンファイバー

 ここ数日は仕事が不規則に忙しくて全く新しい情報を集められない(あるいは集めた情報を整理できない)。こうなるとネタがなくなってくるので、日常的に触れている情報を出すしかなくなってくる。今回もそんな話題だ。
 銃のグリップやナイフのハンドルの素材としてG-10は完全に定着した。ナイフの材料を扱う店でもいくつかの種類のものが販売されている。しかしカーボンファイバー等にも言えることだが、大きな素材のものはなかなか販売されていない。海外の店では結構大きなものがあるのだが、ちょうど良いものを探すのはなかなか難しい。そんな訳で、手ごろなサイズを求めて色々な店のカタログを見ている(メーカーに依頼する時に使うため)。誰か3/8インチ厚の良質なカーボンファイバー売ってるところを教えてください。
 この種の材料を扱う店(ナイフや銃の店とは限らない)のカタログを見ていると、なかなか面白い素材がある。例えばカーボンファイバーはただの積層で内部まで繊維が織り込まれた素材は限られている(特に日本では)が、内部まで織り込まれた素材として、軍用機で使われている素材が流出したものが売られたことがある。F-18ホーネットやF-22ラプターのカーボンファイバーがそうだ。私が持っているHardin WSKもF22ラプターのカーボンファイバーをハンドルに使っている。
 銃の世界ではCarbon Creationsのようにケブラーを入れたカーボンファイバーのグリップがあるが、ナイフ用にはケブラー/カーボンファイバーのハンドルはない。この素材はグラインド加工には向かないらしく、削ってもケブラーの繊維だけ残って絡むのだと某メーカーから聞いている。
 G-10は、Garolite(エポキシ・レジンで繊維を固めた製品の商標)のグレードの一つで、GaroliteにはG-9やG-11といったものもある。中でも高価なのが耐熱性に優れたG-30で、これは1フィート四方の板で560ドル以上する。G-11あたりをナイフに使うメーカーはいるが、さすがにG-30を試そうというメーカーの話は聞いたことがない。もっと小さなサイズで売っていれば自分で買ってカスタムメーカーに試してもらうのだが…。