ロシア武術の剣術

メモとしてかなり簡単に、経験者向きではないエントリを書く。
これまで何度か紹介してきたように、伝統色の強いロシア武術では剣術も指導されている。
ここでいう剣術はシャシュカ(コサック・サーベル)=コサック騎兵の片手刀を使うものだ。
コサックの剣術については古い資料や図が残っており、復古的な技術を教えている団体もある。
http://www.schaschka.ru/kasaks/ustav_kazach_slugb/ コサック騎兵の武術の資料の例
特にコサック復興運動を行うコサック団体では伝統を重視している。
多くの場合、個人で行う練習(これはダンスとしてシャシュカを使うものにも通じる)、対人練習、標的を使う練習がある。
下の動画は対人練習の例。

ダンス・個人練習の例。

細い木の棒を立てて上にコサック帽を載せて標的とする。帽子が外れないように棒を斬っていく。

また、コサック団体では防具や柔軟な素材のサーベルを使って剣道のように試合を行うこともある。
一方、システマのようにロシア武術の伝統を受けつつも型によらない身体操作や感覚といったものを練習する武術では、シャシュカは単なる武器というだけでなく、素手やナイフより遠い間合いでの感覚を学ぶ練習道具としての側面を持つ。
ステマ(リャブコ・システマ)から。


カドチニコフ・システマから。

シャシュカを使うとシャシュカを交える範囲よりさらに遠い間合いから互いに意識し、繊細で高度な感覚を要する。