長野峻也ブログ 小説デビュー作仕上がり
昨日、たまたま検索していて上のブログの記事をみつけた。
武術研究家の長野峻也氏が小説を書くために小説講座に通った話である。
この記事の中に受講生の銃の知識についてのエピソードが登場する。
長野氏は受講生の知識のなさを紹介しているのだが、その指摘内容がおかしい。ブログから該当する部分を引用してみよう。
先日も講座の時に、“上下二連ライフル銃”と書いている受講生がいました。
判ります？
上下二連のライフル銃って無いんですよ。
最初は散弾銃と書いていたらしいんですが、散弾で狙撃するシーンがあって、先生から指摘されてライフルに変えたのだそうなんですが、存在しないライフル銃を書いたら馬鹿丸出しになっちゃいますよね？
「水平二連の象撃ち用のダブルバレルライフルなら有るけれど、上下二連のライフル銃はありませんよ」と指摘しました。
すると、「じゃあ、水平二連のライフルにします！」と言うので、あっちゃ〜、根本的に銃の知識が無いんだ？と思いました。
象撃ち用の水平二連ダブルライフルは、別名エレファントライフルと呼ばれる特別注文で作られる超強力なもので、日本ではまず所持できないと思います。
（http://yusin6.blog77.fc2.com/blog-entry-1763.htmlより）
猟銃について多少の知識がある人なら、上述の話が事実に反することはすぐに分かる。
上下2連のダブルライフルは存在するし、水平2連のダブルライフルは様々な口径のものがある。そしてどちらも日本で販売されている。
例えばハンティング用の銃や用品を輸入しているインターアーツでは上下2連ライフルも水平2連ライフルも日本へ輸入している。
インターアーツの取扱例：http://www.interarts.jp/doublerifle.html
この他の店でも販売例はあり、中古品でも見かける。
また、銃砲店のファーイーストガンセールスでもこの種のライフルについてのコラムが公開されている。
ダブルライフルについて 銃のイロハを掲載 銃器のコラム|ファーイーストガンセールス
これが極めて希少な銃だとか、日本で入手できないような銃だったら「ありえない」と言うのは理解できる。しかし2連のショットガンより比較的珍しいとは言え上下2連ダブルライフルも水平2連ダブルライフルも日本の銃砲店でいくつも販売されている銃である。ありえないとは言えない。
「ありえない」という言葉は、その人の知識によって精度が大きく変わる。
