システマの練習:プッシュとテンションについてのメモ

ステマの理解についてちょっとうまく言語化できていない部分があるのでメモを書いておく。

  • ステマの練習の一つに互いにプッシュするものがある。立ってやるもの、長座でやるものなど色々なバリエーションがある。
  • リラックスし、相手のテンション・力みを押すことができれば相手はそのままの姿勢を保てなくなり押されてしまう。
    • 練習の趣旨にもよるが、ある程度システマの理解が進むと相手のプッシュから逃げるのではなく、自分の内部に生じたテンションを消化して押されない状態を作ることができる。そして押してくる相手はリラックスしている側を押しきれず、テンションによって自ら体勢を崩してく。自分のテンションが自分に返ってくるのだ。
  • リラックスの理解には段階があり、最初はリラックスの意義が分かったとしても相互に影響を与え合う状況下で力を抜けない。
  • やがて力を抜いた状態での動きを実行できるようになっていくが、この状態のリラックスも様々な習熟の程度がある。
  • 前提として、「システマのリラックスは完全に力を抜ききったふにゃふにゃの状態ではない」ということがある。
    • そもそも完全に脱力したら立っていることさえできない。
  • ではどの程度の力をどう使えば適切なリラックスなのか。リラックスを阻み、テンションを生む内外の状態に対してどうするかという事が課題になる。
  • この課題がうまく言語化できていないところなので分かっていることを書く。
    • まず相手に押された際、発生したテンションはそのままだと自分の体なのに自分の思うように動かせない固定的な、あるいは特定方向にしか力が働かない状態を作る。
    • このテンションを身体の各部で分散し、なくすわけだが、この種の練習に慣れてくると接触前から生じる僅かなテンションに自覚できるようになるし、テンションの分散も外部に出てこない対応になっていく。
    • 相手をプッシュする際のテンションについても同様である。
    • テンションについては練習の趣旨を理解した上で自分の内部の問題と向き合っていないとなかなか上達しない。また相手のテンションについては視覚だけではなく全般的に感じ取るようにする必要がある。
    • 自分と相手のテンションについての感覚が磨かれると、相手を押せるかどうか・自分が押されるかどうかも早い段階で分かるようになる。
    • この成否についての感覚はできる・できないが完全に切り替わるデジタルなものではなく、グラデーションである。例えば呼吸に合わせて成否のグラデーションも変化するのを感じる。
    • テンションもリラックスも動的なもので固定的なものではない。その変化も利用できるものである。
    • ここで挙げたような感覚は様々な練習で磨くことができる。