最近流行しているナイフの要素について

近年アメリカで流行しているナイフの要素について、今日のナイフショーでも話題に出したので書いておく。
近年と言っても結構長い年月に渡って浸透してきた話題も含む。

大型セレーション

セレーションエッジはもともと一定の製品が存在しているが、一部で流行しているのは大型のセレーション、Veff Serrationsだ。
VeffセレーションはTom Veffという人物が発案したもので斜め方向に大きなセレーションエッジをつけている。
数年前からコロンビアリバー(CRKT)がこのセレーションを採用したナイフを販売している(Veffセレーション自体はかなり前からある)。
下はコロンビアリバー公式チャンネルで公開されたTom Veffによる解説・デモンストレーション動画。
www.youtube.com
このセレーションはよくあるロープカッティング等の目的以外に武器として使った時も有効だとされる。
同社のナイフをデザインしているインストラクターのJames Williamsも評価しており、VeffセレーションがないHissatsuにVeffセレーション加工をしたナイフを自分のSNSページにアップしている。下はその動画。
www.youtube.com

ブッシュクラフトナイフ

以前からここで紹介しているように、アメリカではサバイバル技術を紹介するテレビ番組やYouTube動画の影響でブッシュクラフトナイフが人気である。
モラナイフに代表される北欧スタイルのナイフやブッシュクラフトに適したナイフを数多くのメーカー、ファクトリーが出している。
デザインにクセがなく、あまり差がないので割と早い段階でデザインのバリエーションが出尽くしている感がある。

EDCナイフ

最近のアメリカの流行の最たるものはEDC(Every Day Carry)用のナイフだ。
基本的に小型のナイフが多く、全長20cm以下が中心で、フィクストナイフも小型のものが人気で新製品も多い。
以前小型ナイフというとネックナイフが多かったが、最近はズボン内側にシースを入れるインサイド・ウェストバンド方式が増えた。

スリップジョイントナイフ

これも数年前からだが、EDCナイフとしてスリップジョイントナイフが見直され、新製品も増えている。
スリップジョイントのシンプルさだけでなく、スリップジョイントナイフだとナイフ規制が厳しい州でも規制されていないという事情もあるようだ。