システマのテイクダウンと構造について

今週のクラスで話した内容に関して改めて整理しておく。
ステマで相手をコントロールする際、様々なアプローチがあるが、分かりやすいのは人体の構造とその変化を理解することだ。
例えば相手を押さえたり掴んだりして倒す場合、相手の体にどういう変化が起きていれば適切な動き・状態なのか分からなければならない。
ステマのテイクダウンでは、相手との接触点から段階的に遠くの部位に影響を伝えていく技術と、接触点から遠い部位に出る影響を活かす技術がある。
慣れないうちは相手に触れている部分近くを動かすことはできても他の部分には影響がなかなか出ない。
自分の動きや接触が相手の全体の構造や重心に与える影響を把握し、その影響をコントロールできるようになる必要がある。
これは相手の構造にどのような変化を起こせるか練習で試行錯誤することで理解が進む。その変化は慣れないうちは目に頼りがちだが、慣れてくると手の感触で多くのことが分かるようになる。
問題が複雑になるのは、練習の趣旨や状況によってどのように影響を与えるかが変わるためである。
相手のテンションを利用したり、自分のリラックスを伝えたり、様々なバリエーションがある。
しかしどのような種類のテイクダウンでも、構造に与える変化を知ることは理解の入口になる。
(2018年のミカエル&ダニール・リャブコ東京セミナーのダニール師のデモンストレーション)
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