埼玉県立歴史と民族博物館企画展「埼玉武術英名録」

埼玉武術英名録 - 埼玉県立歴史と民俗の博物館
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今日は埼玉県立歴史と民俗の博物館の企画展「埼玉武術英名録」に行ってきた。
江戸時代以降、埼玉県域に登場した武術流派や武術家をテーマに関連する史料や用具を展示する企画だ。
江戸時代の武術状況を示す展示から始まり、埼玉県域の武術(甲源一刀流神道無念流、柳剛流、馬庭念流、奥山念流、真之真石川流、気楽流、真之神道流といった流派)の伝書や起請文、稽古道具などがある。
それぞれの流派の著名人以外に歴史上知られている根岸友山・武香(北辰一刀流)、福田八之助(嘉納治五郎天神真楊流の師として知られる)、山岡鉄舟渋沢栄一らの展示もあり、武道の近代化では嘉納治五郎や高野佐三郎の展示も多くあった。
武術家の刀剣もいくつかあり、珍しいものとしては戸田市立郷土博物館が所蔵している柳剛流岡田十内の刀が来ていた。
切先2寸ほどが両刃になっている刃渡93.5cm、全長121.5cmの長い刀だ。
市指定文化財(柳剛流岡田十内関係資料) - 戸田市公式サイト
映像資料の上映があり、馬庭念流の小久保氏の映像では、馬庭念流の剣と薙刀の型や昔の防具について紹介されていた。
また企画展以外の季節展示には白黒の気楽流の映像と平成15年の甲源一刀流燿武館の映像が流されていた。
いずれの展示も江戸時代中期~明治の関東の武術流派に興味がある人には必見の内容だ。