東京ステーションギャラリー「東北へのまなざし1930-1945」


公式サイト:東北へのまなざし1930-1945
今日は東京駅にある東京ステーションギャラリーの展覧会「東北へのまなざし1930-1945」に行ってきた。
1930年代以降、建築や工芸、生活文化といった面から東北地方に注目する活動があった。
この展覧会はそうした昭和~大正の東北での様々な活動に関する建築・工芸品・郷土玩具・絵画・記録を展示するものだ。
ドイツの建築家ブルーノ・タウト民藝運動柳宗悦、積雪地方農村経済調査所(「雪調」)の活動、雪調で家具などのデザインを行ったシャルロット・ペリアン、民家研究や考現学で知られる今和次郎、『青森県画譜』を描いた弟の今純三の記録、また昭和に入って活発化した郷土玩具の愛好・収集、東北の農山漁村を描いた吉井忠のスケッチや絵画を展示していた。
・タウトがデザインした家具・小物は群馬県立歴史博物館蔵のもので確かに垢抜けている。
・タウトの記事で日本の農家と中武ヨーロッパの農家の住居の類似を論じているものがあってこれが面白い。
民藝運動については今年開催された民藝の100年と一部重なるが、より東北という地域の特性に注目した展示内容だった。
・郷土玩具はこの時代のものなので今のとは少し形状の変化がある。赤べこが現在のものより牛っぽい。
・雪調の活動については雪の里情報館の展示と同様。映像も上映されていた。
・今純三の青森県画譜の細密さがすごい。
・吉井忠については福島県立美術館の展示を見たことはあるが、今回そこでは見たことがないスケッチも含まれている。