国立歴史民俗博物館「水滸伝ブームの広がり」


今日から夏休みとなる。
佐倉の国立歴史民俗博物館に行ってきた。
今回の目当ては、第3展示室(近世)の特集展示「水滸伝ブームの広がり」だ。
特集展示は企画展と違って小規模だが、近世日本の水滸伝受容状況が分かる展示となっている。
今回の展示で最も場所を占めているのは国芳の「通俗水滸伝豪傑百八人之一個(壱人)」だ。
出品目録:https://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/special/old/room3_2022/img/220803/list.pdf
国芳の絵も百八星全ては描かれておらず、水滸伝を元にした「豪傑水滸伝双六」も全ての豪傑は描かれず(残りを題材にした双六の案はあったらしい)、水滸伝が流行ったと言っても絵の題材として豪傑全て揃い踏みとなるのは難しかったようだ。
以下のリンク先の水滸伝の番付表「水滸伝豪傑相撲合」も展示されていた。
東の大関が関勝、西の大関林冲である。
https://www.rekihaku.ac.jp/outline/publication/rekihaku/117/img/pic9.jpg
変わった例として松本喜三郎の生き人形で水滸伝を題材としたものもあった。
ただし生き人形そのものではなくそれを描いた絵だ。

ミュージアムショップに水滸伝関連の本・漫画も出ていた。
しかし定番とは言え吉川英治横山光輝が中心というのは釈然としないものがある。
この種の特集展示には定番の本はとうに読んだ人も来るだろうし、もっと最近の本も置いてほしいものだ。
例えば絵巻水滸伝とか。
www.suikoden.com