東洋文庫ミュージアム「東洋の医・健・美」

公式サイト:展示 - 東洋文庫ミュージアム INFO

今日は駒込東洋文庫ミュージアムへ企画展「東洋の医・健・美」を見に行ってきた。
東洋医学を中心とする医学史に関連する図書の展覧会だ。
傷寒論・温疫論・医心方・解体新書などよく知られた医学書から、イスラームやインドの医学書、ヨーロッパの医学書なども展示されている。
また数は少ないが栄養・体操・化粧といった分野の図書もある。

まずは甲骨卜辞片。殷墟から発見された病に関する占いの記録。



傷寒論』(左)と『温疫論』(右)

下は中国13世紀の検屍・法医学書として有名な洗冤録を元にした19世紀の検屍解説書『補註洗冤録集証』。
検屍のための図解が掲載されている。

前漢の馬王堆漢墓から発見された導引術の図と復元した図。
中国最古の健康体操の図である。


この図の体操については以下の記事が詳しい。
馬王堆導引図の世界 : 悠久のからだほぐし(教育研究資料)

曲直瀬道三の『恵迪集』、山脇東洋の『蔵志』など江戸時代の文献も多い。


花岡青洲『乳岩図説』や『解体新書』『ターヘルアナトミア』『養生訓』もあった。

部分的にめくって臓器を確認できるドイツの解剖学書『小宇宙鑑』

ここに紹介しきれないが、日本や中国の有名な医学書の多くが展示されている。
医学史に興味がある人にはお勧めの企画展だ。