上田市立美術館・上田市立博物館「刀剣と甲冑ー地域の刀剣の歴史と現代の匠の技ー」

今日は当初予定通りなら沖縄の親戚が東京に来るはずだったが台風で親戚は沖縄から出られなくなり予定変更。
私も暇になったので、上田市に行くことにした。
上田市立美術館・上田市立博物館共同企画「刀剣と甲冑ー地域の刀剣の歴史と現代の匠の技ー」だ。
刀剣と甲冑 ー地域の刀剣の歴史と現代の匠の技ー | サントミューゼ

上田地域の古代~近世の刀剣・甲冑・関連資料を展示しており、江戸時代に上田に工房を構えた刀工・山浦真雄とその弟・源清麿現代の名工人間国宝の宮入行平の作品も展示されている。

この展覧会は他でまず見られない珍しいものがある。
例えば手楯だ。
幕末の上田藩藩主・松平忠固所用具足に付属する楯で、一見大きな軍配のように見える楯だ。

珍しい甲冑として、最後の上田藩藩主・松平忠礼所用の畳具足がある。
畳で出来ているわけではなく折り畳める鎧兜で、革を羅紗で包んで作られている。

幕末の上田藩士で洋学者として知られる赤松小三郎の佩刀。
赤松小三郎については赤松小三郎 幕末の洋学者・議会政治の提唱者に詳しい。
西洋のサーベルの影響で切先が両刃で鍔も変わった形状のものだ。


槍の柄(後ろ)
長篠の合戦で松平信一隊が武田方から奪った朱打柄の槍。
柄の長さは三間(5.2m)、木芯を割った竹で包み、藤蔓で巻いて朱漆を塗ってある打柄だ。
上田藩松平家に受け継がれ、大名行列の先頭に立てられたという。

朱打柄の槍は短いもののある。短いと言っても4.2mもある。

真田信之所用の刀。
長巻直しで切先が鋭く長い。

山浦正雄の包丁形の短刀

窪田清音の脇差
源清麿松代藩滞在中に作刀した一尺六寸六分の大切先の脇差

源清麿のおそらく造り短刀

宮入行平やその流れの刀工の作品と刀剣は一室にまとめられていた。

上田市立美術館ではこの他に山本鼎コレクション展示も見てきた。
これまで山本鼎の作品を個別に見る機会はあったが、まとまった数を見るのは初めてだ。
時期によってだいぶ作風が変わっているのが伺えて面白い。
また児童自由画教育運動や農民美術運動についてあまり知らなかったのでその展示と解説も興味深い内容だった。

上田城跡公園は広い。


上田ではくるみそばと栗あんソフトクリームを食べた。
もう少し気温が低ければこれも上田の名物の馬肉そば/うどんを食べたかったがそれはまた来た時の楽しみとしよう。