カスタムナイフ注文事例 ジェームズ・クーグラー編

 ジェームズについて知ったのは海外のフォーラムでのことだった。タクティカルナイフというよりはむしろマーシャルアーツ系のファイティングナイフばかり作っている特徴的なメーカーだ。特にカランビットを得意としている。ジェームズには前に一度、カタログモデルを注文したことがあり、フォーラムでも何度かやり取りをしている。
 彼のナイフでいくつか欲しいモデルがあったのだが、ある時思い立って「自分ならではのカランビット」を作ってもらうことにした。手順は以下の通り。


・まずデザインスケッチを描く。ブレード形状は全くの新規。ハンドル形状はジェームズの別のカランビットを参考にした。
・PCに取り込んで修整。
・鋼材はL6、厚さ1/4インチ、ブレード長3インチ、フィンガーリング内径1インチに決定。
・ハンドル材はグリーン・リネン・マイカルタに決定。深い意味はない。
・表面処理にはGunKote。カスタムの炭素鋼のナイフにしばしば使われるコーティングで、彼も多用している。
・メールでスケッチの画像ファイルを送信し、詳細問い合わせ。
・返答では、工具鋼の鋼材をL6から3Vに切り替えたという話だったので3Vに変更(3Vは他の工具鋼を駆逐する程の鋼材だと力説された)。
・注文確定時にナイフ代から送料まで含めた全額支払い。
・注文したのは2006年11月、完成したのは2007年5月。発送直前まで互いに注文したナイフについてのやり取りは無し。


 完成したカスタム・カランビットの画像はこちら。
http://i106.photobucket.com/albums/m271/machida77/knife/cnc_4.jpg
 ブレード後部のフックとセレーションは、鈍角だがエッジは立っている。フックのデザイン意図は、セレーションと同じ。セレーションのみにしなかったのは、デザイン上ちょっと変化をつけたかったのと、ブレードの後ろをスマートにしたかったため。