KimberのLAPD SIS Custom

http://www.kimberamerica.com/pistols/sis/
 この画像の銃は、ロス市警LAPDのS.I.S (Special Investigations Section)のために作られたカスタム1911の民間バージョンだ。今年の夏頃からアメリカのガンショップで広告が出ていてもう発売済みなので、この銃についてご存知の方もいると思う。
 SISは、潜入捜査班であり、SWATとは異なる銃を求めて2005年に新しい銃の採用を決定した。
 スライドのセレーションはSISの文字の形状をしている。もっと特徴的なのは、車のドアやホルスターに引っ掛けて片手でコッキングできるリアサイトを採用していることだ。しかし、実際にSISで使われているカスタムのリアサイトは従来のKimberスタイルのサイト前部に直角に切り欠きが入ったものだった*1。途中で仕様が変わったのか、民間バージョンだから違うサイトにしたのか、その経緯は分からない。以下、SISが実際に採用したバージョンに絞って説明していこう。
 SISによって選ばれた銃は4種類ある。

SIS Custom: 5インチバレル、スタンダード1911
SIS Custom/RL: 5インチバレル、ライトレール付き
SIS Custom PRO: 4インチバレル、フルサイズフレーム
SIS Custom Ultra: 3インチバレル、コンパクトフレーム

 5インチバレルモデルはショートガイドロッド、3インチ、4インチはフルレングスガイドロッドを用いている。20名の捜査官のために120挺を超すカスタムガンが購入されたという。通常の5インチモデルは彼らのベルトに。RLはSurefire X300を着けて*2タクティカル・レストに。PROは彼らの張り込み用の車に。Ultraは非番の時に。また、SISは、10発用のエクステンデッド・マガジンを使うことで装弾数の少なさに対処している。
 目立たない特徴に、軽量化されたハンマーがある。このハンマーはKimber TLEのものよりもロックタイムで優れているという。また、バックストラップはセレーション加工、フロントストラップはチェッカリング加工が施されている。この組み合わせは、連射の際に優れているとされている。トリガーは、穴のないソリッドマッチグレードトリガーである。ファイアリングピンセイフティがあるにも関わらず、キレが良いらしい。
 WA社でガスガンにしても良さそうなスタイルだが、まだ日本での知名度が低いので当面は無理か。

*1:"LAPD's ELITE S.I.S." Tactical Weapons. Vol.1 Issue 3 今回のエントリはこれの部分訳+自分の適当な解説

*2:雑誌の写真ではX200が着いている。その後X300に変わったのか?