CQBでのガン・テクニックC.A.R System

拳銃を両手で保持する場合、トリガーを引く利き手は前に押すように力をかけ、もう片方の補助する手は逆に銃を手前に引くように力をかける。
この前後の力で銃を安定させるのが両手持ちの構えの基本だ。
スタンスと組み合わせてウィーバースタンス、アイソセレススタンス、モディファイドアイソセレススタンスなどのスタイルがある。
それ以外に、近年、銃の両手持ちのテクニックに近接戦闘(CQB)用の新しい技術が登場した。
C.A.R Systemと呼ばれる保持方法だ。C.A.RはCenter Axis Relockの略である。
雑誌記事でも紹介されており、私も海外の銃器雑誌でその存在を知った。
下は公式サイトの情報。
http://www.sabretactical.com/html/center_axis_relock__car_.html
Sabre Tactical Training Resource& Research社のPaul Castleによって生み出されたこの構えは、軍・警察で注目されている。
C.A.R.は、両手をどちらも前方(または斜め前方)に伸ばす従来の構えと異なり、合掌する手の間に銃を保持するような独特の構えをとる。
構えの高さや腕の伸ばし方でHigh、Combat Highなどいくつかのバリエーションがある。

この構えのメリットは、待機姿勢からすばやく射撃姿勢に移行できること、銃をしっかり保持できること、視線と照準を合わせやすいこと、誤作動(弾詰まり等)への対応がしやすいこと、そして何より極めて近い距離でも無理なく構えられることである(座ったままからでも撃ちやすく車輌内からの射撃に適しているとか、他にも利点がある)。また欠点としては通常のスタイルと違いすぎて特別な訓練を要する、薬莢が顔に当たりやすい、相手との位置関係や移動によってはアイソセレス・スタンスより撃ちにくいなどといったことが考えられる。
C.A.R. Systemの技術として拳銃の両手持ちがよく紹介されているが、ライフル、ショットガンなどの長い銃器に対応した技術も含まれている。