土曜も仕事で格闘技の練習に行く時間がとれない。
忙しい中時間を縫って東方香霖堂』と『ヘルボーイ』愛蔵版を購入してきた。
『東方香霖堂』
東方香霖堂 ?Curiosities of Lotus Asia.
- 作者: ZUN
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: 単行本
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そもそもここを見ている人で東方Projectを知っている人はどれだけいるのだろうか。
東方Projectは「上海アリス幻樂団」というサークルが出している同人シューティングゲームで、妖怪、人間入り混じった特殊な世界で少女が弾幕勝負するという変わったモチーフを扱っている。最近ではニコニコ動画から知った人も多いことだろう。自分は雑誌連載時の東方香霖堂からこのジャンルにはまったという経緯があり、未だにシューティングゲームのほうは下手なままだ。
東方Projectのゲームは同人のままだが、関連して出た小説や漫画は商業出版であり、この本も同人誌ではなく普通の商業出版だ(最も掲載している話の一つは元々同人誌掲載のものだが)
『東方香霖堂』は、ゲーム本編と異なりゲームに登場しないキャラクター、森近霖之助が営む道具屋を中心としてゲームの舞台や登場人物、事物について考察や会話で描き出している。ゲーム世界では描かれない日常を扱った作品で、そういう点では東方Project関連の他の出版物と立ち位置は近い。
特徴的なのは、主人公である霖之助が考察好きであり、伝奇・オカルト的な知識を基に様々な考察を繰り広げるところだ。ただし、その考察には連想と飛躍が多く、執筆者も読者も「MMRのキバヤシ」同然と認識している。そうした知識・考察と登場する少女キャラクターの可愛さや傍若無人さがあいまって、東方の世界をよくあらわした一冊だと言える。
このジャンルではほとんど男性キャラがおらず、しかも元の小説の掲載誌が休刊となり、霖之助も同人では不遇な時代が長かった。しかし一部の熱狂的なファンの活動で地道にこの小説の事は広まっており、今回の出版により更にファンが広がることが期待される。
『ヘルボーイ』壱と弐
ヘルボーイ:壱 ?破滅の種子/魔神覚醒? (ShoPro Books DARK HORSE BOOKS)
- 作者: マイク・ミニョーラ、Mike Mignola,ジョン・バーン、John Byrne,堺三保
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ヘルボーイ:弐 ?チェインド・コフィン[縛られた棺]/滅びの右手? (ShoPro Books DARK HORSE BOOKS)
- 作者: マイク・ミニョーラ、Mike Mignola,堺三保,海法紀光,添野知生
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2010/09/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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まさか入手困難だった小学館集英社プロダクションのヘルボーイの過去作がまとまったかたちで出るとは知らなかった。
ヘルボーイの正体を巡る中心的な話ほか、読み切り短編も掲載されている。幼年時代の可愛いヘルボーイが登場する「パンケーキ」や微妙な日本を舞台とした「飛首」も読める。もちろん過去の日本語版同様の解説つきだ。解説がないとこの漫画を初見ですべて理解するのは難しい。
過去の日本版は持っているが、思わず買ってしまった。