ナイフと銃を同時に構える技術

特殊部隊向けの技術として、銃とナイフを同時に持つテクニックが存在する。
一般に知られた例ではゲーム「Metal Gear Solid 3: Snake Eater」にその技法が出てくる。ゲームの公式サイトのトップもその構えだ。
MGS3公式サイト METAL GEAR SOLID | HD EDITION
銃とナイフを同時に使う技法は、現実にもあるが、必ずしもメジャーではない。教えているのも軍向けの技術を教える一部の場だけである。同時に複数の道具を使い分けるのは練習を要するし、必要とされるのは特殊な人だけだと言っていいだろう。
現実の例で知られている例の一つは、アメリカ陸軍特殊部隊の格闘技プログラムSpecial Operations Combative Program (SOCP)を作ったGreg Thompsonによるものだ。
彼はそのための専用ナイフもデザインしている。
参考記事 The Special Operations Combative (SOCP) Knife | Military.com
このナイフはBenchmade社とSpartan Knives社から販売されている(日本では合法ではないため、販売されていない)。
また、他の例としてはナイフ・対ナイフ技術の指導者のSteve Taraniもカランビットとカービンを同時に扱う技法を教えていた。
どちらの手にナイフを持つかは流儀や状況によって異なるが、どの場合でも銃の邪魔にならないようにナイフを逆手に持つ。
こうしたナイフと銃を同時に使うテクニックは、ナイフの保持に気を使うという問題を抱えることがある(この問題の程度も持ち方によって違う)。要するにナイフを落としてしまう危険性があるのだ。このため上で紹介したSOCPダガーのように指を通すフィンガーリングを備えたり、脱落しにくいハンドル形状にしたりするなどの工夫を凝らしたものがある。
より単純な解決方法は、ナイフのハンドルにある穴(ソングホール)に紐を通して、その紐で輪を作り、手を通すことだ。こうすれば脱落しなくなる。