ナイフの持ち方でその技量を判断することはできない

How they hold the knife doesn't tell you if they know how to use it.
こんな記事がバリツなどヨーロッパの武術を教える団体のサイトにアップされていた。
ナイフの持ち方・握り方で、訓練を積んだ人間かどうか判断しようとする人がいるが、それは意味がないという記事だ。
これは以前から言われていることで、ナイフの持ち方は状況や文化的背景も関連するため、特定の持ち方をしているからと言って訓練を積んだ人間であるとは言えない。同様に、ナイフ格闘術も数多く存在するため、様々な握り方が存在し、特定の握りだから素人だとは限らないのだ。
記事でも言及されているが、第二次世界大戦時期の米軍の軍隊格闘技の指導者レックス・アップルゲートは、逆手持ちでナイフを持っている人間は訓練を積んでいないか、ナイフに馴染んでおらず、相手に引き下がってほしいと思っていると書いた。しかし実際には逆手にナイフを持つ武術や技法は数多く存在しているため、そうした推量はあまり当てにならない。
こうした例は他にもあって、上でリンクした記事ではナイフに慣れていない人間の持ち方として示されている握りが実際にはナイフ格闘技術として存在している例が複数示されている。私も、以前ナイフ格闘の指導者が一般に否定されるような握りについてメリットがあることを説明し、推奨しているのをDVDで見て驚いた事がある。特定の握りをしているから玄人/素人であるという判断は、単純にはできない。