以前からロシアの警棒の情報を求めてくる人がいるので、書いておこう。
ロシアの警棒は他国の影響を受けつつも独自に開発、製造されている。
現在でも使われている警棒を列挙してみる。画像と長さの数字はカタログ掲載のものだが、そのカタログの数字が信用できないので、厳密な値ではないことに注意してほしい。また、今回紹介したもの以外にもロシアで製造されている警棒はあり、網羅的な紹介ではない。
ストレート警棒PR-73
ソ連の警棒は長らく木製だったが、1960年代以降、樹脂製の警棒が採用されるようになった。
中でも広く使われたのがPR-73 (ПР-73)で、ストレート・バトンという握りのある棒状の警棒だ。
いくつかのバリエーションがあるが、オリジナルの標準サイズのPR-73は長さ65cm、直径32mm、重さ730gである。この警棒はリジッドな作りではなく若干しなりがあり、打撃において効果を発揮する。報道写真や映像にも登場する。外見は次に紹介するPUS-1とほとんど同じだ。
ストレート警棒PUS-1
現在ではPR-73の子孫とでも言うべきPUS-1(ПУС-1)が使われているが、PR-73とPUS-1を小さな画像で区別するのは難しい。
写真のナックルガードは、ついていない場合もある。PR-73との一番の違いは重さで、カタログ上はCAV-1のほうがかなり軽い。標準モデルは長さ66cm重さ400gである。48cmの短いモデルもある。