ネイティブ・アメリカンのナイフ術

アメリカのナイフ術として、北米各地のネイティブ・アメリカンの部族の格闘技として伝わっているものがある。実際に指導者がいて道場を開いているものもあるし、伝承・記録として簡単な情報のみ伝わっているものもある。
困るのは、その来歴についての情報が極端に乏しいことで、時代による技術の変化や後世の創作の混入といったものを検証できないところにある。私見だが、後から加わった技術もあるように思える。
いくつか有名どころを紹介しよう。

アパッチ族のナイフ術

アパッチ族のナイフ術は現在指導されているネイティブ・アメリカンの格闘技の中でも有名なものの一つ。
下の動画はそのうちの一つで、Robert Redfeatherが指導しているもの。
練習体系は現代化しており、防具をつけたスパーリングもこなす。




Snake Blockerという人物も知られている。
ナイフのデザインとナイフ格闘の指導を行っている。


TOPS Knivesのアパッチ・ファルコン(Welcome To TOPS Knives - TOPS Knives Tactical OPS USA)のデザインは彼によるものだ。この他いくつかの量産ナイフ、カスタムナイフのデザインを行った実績がある。

その他・徒手格闘

イギリスのTactical Edged Close CombatのMark Daviesのデモンストレーション。これは公式情報を見ても来歴は掲載されていなかった。



次は団体のサイトのみ。American Indian Fighting Arts Associationという団体があり、Chulukua-Ryu(Ryuは〜流の意味)というネイティブ・アメリカン柔術とでも言うべき武術を教えている。
The Core of Chulukua-Ryu - page 1


Randall Brownによるアメリカ・インディアン・戦闘術のビデオ。内容を見たことはないが、こういったものもある。
[http://www.protectmefirst.com/randall_brown.asp


この他にもレスリング、棍棒やトマホーク投げといった技術があるのだが、資料がまとまっていないものばかりなのでうまく紹介できない。
こういったネイティブ・アメリカンの格闘技は、時に指導を受ける兵士の例もあるが、体系化の問題もあって普及しているとは言い難い。