1950〜60年代、ソ連で開発された初期の携帯電話

Tactical Gear and Military Clothing News : Russia Lays Claim to First Mobile Phone
変わった記事が公開されていた。1950年代にソ連で生まれた携帯電話についての記事だ。
初期の携帯電話というと1946年にAT&T社が始めた車載電話が知られている。これは36kg以上あるかなり大型のものだ。


最初期の車載電話 AT&T Labs Fosters Innovative Technology | AT&T Labs


あるいは1973年にモトローラ社のMartin Cooperによって発明されたものが知られている。これは重量約1.3kgのもので、一般にはこれが世界初の手持ちの携帯電話とされていることが多い。
The History of Cellular Phones - Who Invented the Cell Phone?


一方、ソ連の携帯電話は1957年にLeonid Kupriyanovich(http://en.wikipedia.org/wiki/Leonid_Kupriyanovich)という人物が発明した。
下の画像の左が一番最初のモデルLK-1だ。重量3kgで基地局に接続する。通信可能距離は約20〜30kmで、バッテリー寿命は20〜30時間とされている。
これが改良を重ね、1961年のモデルでは画像右のように片手で持てるものになった。このモデルの重さは70gで通信距離は80kmにまで伸びた。


(画像は上述の記事から)

写真を見ての通りダイヤル式である。ダイヤルが小さいためペン・鉛筆で回さなければならない。
こうした旧ソ連の携帯電話は歴史的にもなかなか興味深いものだが、日本語で紹介している例はほとんど見られず、英語圏でも情報は多くはない。
ロシア語サイトの記事で詳しく解説されている。


携帯電話の歴史についての記事(ロシア語)Отечественные мобильники 50-х. Забытая сенсация.
移動体通信の革新者(英語)http://mobileinnovators.org/mobile-innovators-past-and-present