色々あるロシアのシャベル格闘術

以前も紹介したがソ連-ロシアではシャベルを使った格闘技術がある。それも一つの流儀だけではなく、色々なスタイルがある。
たとえば軍で教えられている内容を格闘技指導者が発展させ、それを兵士に指導するといった例など、複数の格闘技団体で兵士向け中心にシャベル術の訓練・指導が行われている。そうしたシャベル術では投擲も行われるが、投擲よりも直接持って戦う技術にスタイルの差がはっきりと現れる。
今回はいくつかロシアのシャベル術の動画を紹介しよう。


一つ目。
コンバットサンボのシャベル術。軍のマニュアルの内容と同様の技術。

斬る・突く攻撃を中心とした技術で、こうした攻防の型が軍で訓練されている技術の基本である。


二つ目。
防具をつけての激しい格闘やナイフ術・シャベル術を指導するリアリニィ・ミールの動画。

相手の攻撃をかわし、さばいて後方や側面から連続して攻撃するのがポイント。
練習には実際のシャベルではなく当たっても安全な練習用具で行われている。


三つ目。
アレクサンダー・ポポフが指導するスペツナズGRUの格闘技術。
これはYoutubeにいい動画がないので公式サイトの動画掲載ページにリンクしておく。
http://www.spetsnaz-gru.com/spetsnaz-entrenching-shovel-1.htm
全身を連動させて振る。力強く遠い間合いまで届く攻撃が特徴的。


四つ目。
カドチニコフ・システム(システマ・カドチニコバ)。
柔軟な動き、相手のバランスを崩す技術は他のロシアン・スタイルと呼ばれる近接格闘技術の団体でも使われる。

こうした柔らかい動きやバランスを重視するシャベル格闘では、シャベルを相手に引っ掛ける、コントロールする用法も多い。短いシャベルの柄の端ではなくヘッドに近い部分を持ったり両手で持ったりする点も特色と言える。


5つ目。
徒手格闘から射撃技術まで教えるUNIBOS。この団体はシャベル術だけのDVDも販売している。

技術はカドチニコフに近い。


6つ目。
複数のロシア武術の影響を受けてできたシステマSV。基本はカドチニコフ・システマ



他にもシャベル術を教えている団体はあるが、シャベル術だけ紹介している動画でよいものが限られているので今回はこの辺で。