ロシア忍術“カテダ流”

アメリカ同様、ロシアにも日本の忍術を教えているところがいくつもある。
その中の一つが記事になっているのを六葉[twitter:@h_rokuyou]さんのツィートで知った。
記事 ロシアと日本は私たちが思っているよりも「近い」 - News - 社会・歴史 - The Voice of Russia

そんな忍術の存在は知らない。ちょっと気になったので調べてみた。
ロシア語で忍術はНиндзюцуと書く。Google検索で「Ниндзюцу kateda」と入れて探せばみつかるはず…と思って検索したら求める情報は簡単にみつかった。
カテダ流公式サイトhttp://www.kateda.ru/ (旧サイトhttp://rusninja.ru/
テレビ出演時の動画

Webサイトにはいきなり「カテダ我流 実践憲法 忍びの術」という怪しい日本語があって不安になる。
最も、日本の流派でも海外で用語が変なことになっている例があるので、これだけでは何とも言えない。
この公式サイトを手掛かりにして分かったことを箇条書きにしてみる。
・創設者はセルゲイ・トロフィモフСергей Трофимов。1990年、モスクワにカテダ流の学校を開いた。
・カテダ流の名前の元になったカテダとはかつて日本で忍術を伝えた家の名前であり、流派・学校名であり、「身体的苦痛に耐える技」という意味とある。
・カテダは「武田」から来ているような感じ。説明にも「タケダ、カテドなどとも呼ばれる」とある。
・カテダ流の武器や技術名には日本語が使われている。
・どこで創始者が忍術を学んだかは謎(チベット僧から学んだという説明をロシアの武術フォーラムで見たが情報源を確認できず)。
・カテダ流の忍術の説明や来歴についてはロシアの武術関係のフォーラムでも疑問を呈する人がいる。
・それに対して日本で公式に認定された学校であるということがカテダ流の権威付けなのだが、日本古武道協会の加盟流派としてカテダ流が認められているかは不明。確認した範囲では極めて怪しい。
・公式サイトによると創始者日本古武道協会準会員、日本古伝武術居合道連盟正会員とある。
・カテダ流の学校では無雙直傳英信流居合術もやっている。
・旧公式サイトの日本での認定の内容を見ると、英信流としての認定の記述ばかりである。日本古伝武術居合道連盟会長の関口高明氏の名もみえる。
・日本では英信流としての様々な認定を受け、それを対外的には忍術学校としての認定の話と誤認させているのではないかと思った。
分かったのはこんなところである。