柳生連也斎の愛刀発見のニュースと鬼の包丁

「柳生の鬼包丁」(徳川美術館蔵)で知られる柳生連也斎厳包(やぎゅうれんやさいよしかね)の愛刀が、このほど埼玉県狭山市で見つかった。甲冑研究家の伊澤昭二氏が昭和58年に購入し、保管していた。伊澤氏によると、大小拵(打刀と脇差の2刀を1組としたもの)は刀装から一見して「尾張柳生拵」と分かるものの、購入時に当時の所有者を秘されたため、持ち主が不明となっていたという。
(後略)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150224-00010001-rekishi-ent

剣聖・石舟斎の曾孫、柳生連也斎の“特注愛刀”が見つかる!
柳生連也斎の大小が発見されたというニュース。
鍔なども含めて興味深い。
しかし連也斎は石舟斎の嫡孫ではなく曾孫だ(→修正された)
記事の冒頭で言及されている鬼包丁こと「鬼の包丁」は秦光代による有名な片切刃造の脇差だろう。

脇指 肥後守秦光代 号・鬼の庖丁

長さ41.2cm(一尺三寸六分) 反り0.5cm強(二分弱)
『特別展 鉄の芸術 近世の名刀』(熱田神宮、1978年)より

いわゆる鬼の庖丁と言うのはこの片切刃造の脇差だが、ネットではこれと似ていない造りの脇差が鬼の庖丁として紹介されていることがある。複数あるのか、それとも混同されているのか分からない。