- 前から気になっていた鍵を使った護身術についてのメモを書いておく。
- 護身術に鍵を使うというのは、かなり一般的なテクニックだと言える。映像でも本でもこの技術を紹介している例は非常に多い。
- ところが鍵を使う護身術には欠点というか、問題もある。
- それは「鍵をどう持つか」という問題だ。
- 鍵にも色々なものがあるが、どれも元来指先でつまんで使うものであり、手で強く握りこんで使うようには作られていない。
- しかし多くの護身術ではT型ドライバーのように拳から鍵先が突き出るように握ると指導している。
- 林悦道氏の本のもそう。
- この握り方は鍵の形状次第では全くできない。あるいは握れても不安定である。
- 場合によってはインパクトの際に鍵が大きく傾き、指に負担がかかる。
- 手が大きく握力があり、鍵の形状が大きすぎたり小さすぎたりしなければ問題はない。
- このためアメリカの護身術などではこの握り方をしないように指導しているところがある。
ちょっと想定しているのとは違うが、こんな例:
- この他に鍵の先端が拳の小指側から出るように握る用法もある。
- 様々な団体の指導例や解説を見ると、鍵の形状や数、使う技術、手の大きさ等の条件によっては使えない技術があることを説明しきれていない。
- 特に鍵の形状と手の大きさの個人差を全く考慮していない護身術は、使える人を選ぶ。
- キーチェーンに付ける護身用具が受けるのも、鍵そのものを使う技術に比べて制限がなく、鍵の差による問題も生じにくいからだと思う。