先日、同人小説を書いている友人と話した内容から。創作を基にしたイメージの話なのでどこまで一般化できるかは怪しい話。
しかも前に書いた話とかぶっている。
- 武術についてのイメージは、ポジティブな面とネガティブな面が表裏一体になっていることがある。
- 例えば古流の「伝統を重んじる」イメージは伝統の良いイメージを持つ反面、堅苦しく因循姑息で窮屈なイメージも呼び起こしてしまう。
- 一般的な古武術のイメージは何かというと以前書いた「小説家になろう」の「古武術」件数が4ヶ月で15倍になっていたの人気作品の説明によく表れている。これ↓
両親が亡くなった4歳の頃から人間国宝の祖父の下で古武術を学び、日本にいながらも戦いや殺す技術を学んだ(後略)
http://ncode.syosetu.com/novelview/infotop/ncode/n6290cr/
- 武術は戦うために学ぶもので、戦う必要がないなら不要なものだと思われている。
- 「人間国宝」といった語から分かるように歴史ある武術の伝承・保存イメージは能や歌舞伎といった伝統芸能に近い。
- 芸能と違ってファンに見せるためという意義が薄く、もっと時代錯誤なものと考えられていると思っていい。
- 要するに決まった家系の人間が稽古するものと思われていて、一般人とは遠い世界のもので、趣味として認識の外にある。
- フィクションでは「戦うため」または「血縁」以外の理由で武術を学んでいる人物があまり登場しない。創作にありがちな極端な例は一子相伝。
- また、娯楽・レクリエーションとしてのスポーツよりも武術は勝敗に対するこだわりが強いイメージがあるようだ。
- 勝敗へのこだわりと言っても色々あるが、ここで言っているのは要するに「立て! そんなことで戦場で生き残れるか!」と稽古でしごかれる図である。
- こうしたイメージもまた練習者を増やそうという場合には抵抗となっているのかもしれない。
- そもそも単純に知名度の問題が…。