出所不明の「柳の構え」が現実の剣術の代表的な構えの一つであるかのように扱われていることがあり、Twitterでも何度か話題になっている。今日も話題になっていた。
以前、霞の構えの話をしていた時に見かけた出どころ不明の「柳の構え」、高い霞の構えと同系統の構えみたいな構えだけどツイッターで結構見かける。いったい何流の言葉なんだろ。「霞の構えは突く構えで柳の構えは受け流す構えで違うもの」とツイートしてる方もいたけど。
— みんみんぜみ (@inuchochin) 2016年3月29日
昼休みに調べようと思っていたらみんみんぜみさんがその後調べていたので書くことがなくなった。今のところ殺陣でよく使われている用語で、そこから広まったと考えていいだろう。さらに遡れるかどうかは不明。
私が調べた補足として
- 日本殺陣道協会の設立が2004年10月。一般向けの習い事としての殺陣はこれ以降に広まった(新聞記事検索でもこの団体の活動以前はみつかってない)
- 殺陣道で「柳」「逆柳」(柳は平仮名の場合あり)と教えているのは間違いない。
- ただし、映画『キルビル』の殺陣指導を行った「剣伎衆かむゐ」についての記事の日付から考えて、殺陣道以前からある名称である。
- 知名度の上昇はネットの情報の影響が大きいだろうが、マンガ・イラストのデッサンで殺陣の人が協力・監修してこの構えが登場していることがあり、そちらの影響も少しあるかもしれない。
- 殺陣の本は近所の図書館にあるので仕事帰りに借りて確認してみる。
→確認した。
- 作者: 松涛アクターズギムナジウム
- 出版社/メーカー: 雷鳥社
- 発売日: 2004/07/01
- メディア: 単行本
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構えについては中段・上段・下段・脇構え・八相(いわゆる五行の構え)についてのみ。
殺陣師が全てこの呼称を使っているわけではない可能性がある。