Bastinelli Creationsによるダグ・マルカイダ・デザインのナイフ2種

Bastinelli Creationsがフィリピン武術指導者ダグ・マルカイダとのコラボレーションで作ったナイフを2つ購入した。
発売は結構前で日本でも売っている店があるし、製品情報自体はここでも扱ったので知っている人もいるだろう。
どちらもフィンガーリングつきの細身・小型の護身用ナイフだ。
今回はこの2つのナイフの紹介とともにこの種のリング付きナイフについて書いてみる。

上:ピカ(Pika)/下:ピコエウル(Picoeur)
どちらも同じような要素がある小型フィクスト・ナイフだが、Pikaはカランビット、Picoeurはストレートなナイフである。
今回私が買ったのは両方とも黒いCeracoatのモデル。他にサテン仕上げのモデルが販売されている。

Picoeur


Pika



この二つのナイフの良い点として、フィンガーリングがよく丸められていることが挙げられる。
こうしたナイフのリングの角は念入りに削り落とされているほうが良く、特に隠し持つスタイルの場合は丸められているほうが良い。
また、シースがうまく小さく作られていてナイフの出し入れも適切にできる点も良い。
難点は、私固有の問題だがハンドルが3mmほど短いことだ。


カランビットとストレートなリング付きナイフは使用する状況や技術に違いがある。
携行する際、前者は場所をとる。後者は場所をとらない。
使用する際、前者は引っ掛けて切る技法を使う。後者は刺突中心の技法を使う。
このためカランビットは適切に使わないと装備や相手の骨に引っ掛けて動きが止まったり刃が外せなくなったりする。
ストレートなリング付きナイフではそうしたトラブルはないがつけられる傷が小さく、手数を必要とする。
装備する上での都合や状況、技術的な得手不得手でどちらの特性を選ぶかが決まる。