11月20日に放送されたTBS「マツコの知らない世界」で「女性を守る護身術の世界」という企画があった。
そこでロシア武術システマが紹介されたのだが、問題があった。
番組内での紹介時間が短いため十分な説明がなかったこと、そして紹介者が自分の解釈で説明していたことだ。
一つ目の問題は他の問題と絡み合っている。短い内容紹介だと、それがその武術の全てだと勘違いされるのだ。
今回の場合、システマの防御技術は体で攻撃を受けることだけだと勘違いしている反応がネットに複数あった。
動画など限られた情報で武術を知った場合、そこに登場した以外の練習や技術があることを考えない人がいるために誤解が生まれる。
この企画のようにテーマを限定した上で紹介されたら尚更そう考えられて不思議はない。
二つ目の問題は、システマ指導者以外の解釈に基づいた説明は、実際のシステマにおける説明や練習の文脈からどうしても離れがちだということだ。
これはテレビ番組に限らずよくあるネット動画の感想やコメント、評論のような文章にも見られる。ネットでは動画の中の指導者の説明さえ聞いていない反応も珍しくはない。
今回はシステマだけを扱った番組ではなく、短い時間である以上齟齬はどうしようもなく存在する。
