『コンフィデンシャル/共助』とシステマ


南北朝鮮の2人の刑事を主人公にした映画『コンフィデンシャル/共助』を見てきた。
なかなか面白い映画で、対立する2つの国の刑事が協力するというとシュワルツネッガーの『レッドブル』を連想するが、あの映画ともだいぶ違っていた。
しかし今日の本題は映画の紹介ではない。映画とシステマの話である。
この映画、アクションにロシア武術システマが使われていると宣伝されている。
そしてパンフレットにも様々な映画のシステマの例が紹介されているのだ。
パンフレットの内容については以下のツィートで知った。これを読んでいなかったらパンフレットを買わなかっただろう。


ギンティ小林氏のコラム「北朝鮮が誇る殺人マシン・イム刑事の恐るべき戦闘スキル」には本作以外のシステマ映画について解説がある。
コラムに出てきたのは『サスペクト 悲しき容疑者』(2013年韓国)、『顔のないスパイ』(2011年アメリカ)、『デイライツ・エンド』(2015年アメリカ)の三作品だ。『デイライツ・エンド』については以前『デイライツ・エンド』に登場したシステマ - 火薬と鋼で紹介した。
映画だけでなくマーティン・ウィーラー、ソニー・プジカス、DK YOOといった映画に関わったシステマ指導者の名前も紹介されている。作品ごとにどのようなシステマの扱いの違いがあるかも含めて説明されている貴重な記事だ。これまでシステマが登場していない映画でシステマが使われているかのように宣伝される例があったが、この記事ではそういう事もなかった。『ジョン・ウィック』や『ボーン』シリーズはシステマが登場しないのになぜか日本ではシステマが登場する映画ということにされた前例がある。
細かいことを言うと、システマのインストラクターが関わったり俳優がシステマの指導を受けたりしていても映画のアクションにはあまりシステマらしさが出ていないことはある。本作もそういう作品の一つである。
ネタバレになるがアクション部分の動画を見てみるとわかる。

指導をしたDK YOO氏は多数の武術をベースにしているようなので、その反映かもしれないし、映画用のアクションとしてこうなっているのかもしれないが、いずれにせよシステマらしいところは見られない。
最もそれは本作に限った話ではないので、システマはあまり映画向きではないのかもしれない。
私見ではシステマのインストラクターがアクションを見せる『デイライツ・エンド』の動きが最もシステマらしい。

とは言えこの映画も近接格闘は限られるためシステマらしいアクションが見られる場面は短い。