健康太極拳の普及と図書館分類

Twitterでちていのき(@baritsu)さんが「健康太極拳の誕生」の話題の後に次のようにツィートされていた。


この早稲田の論文というのは劉暢「中国武術のグローカリゼーション―日本における中国武術の受容と変容を事例に―」のことだ。
さて本題。
こうした太極拳の普及は図書館にも影響している。
日本の図書館で分類として幅広く使われている日本十進分類法では1978年5月5日刊行の新訂8版に太極拳の記述はない。
新訂8版以前は、太極拳789.2 柔道.空手.拳法に分類されていた。かなり大雑把な分類だった。
そして1995年8月25日刊行の新訂9版から789.27 太極拳[気功]が追加された。
わざわざ[気功]とあることから分かるように、健康法としての太極拳が急激に広まったことを反映してこの分類が作られたのである。
ただし、階層構造で見ると789 武術の下位にあり、武術としての太極拳が入ることも想定されている。
この結果、日本の図書館分類では太極拳に関する図書は健康目的のものも武術・競技目的のものも同じ分類に入れられるようになっている。