システマの個人練習について

この時期は特にシステマ団体の練習に参加せず自分で練習時間を設ける人も結構いるかと思う。
昨年、自分が教えている場で話した内容と重なるのだが、自宅等での個人練習についての留意点について書いておこう。

  • 自分のくせについて注意すること

ステマの練習をしている上でやるべきではないことを何度もやってしまう練習者というのはよくいる。自分自身も何度も経験がある。
例えば呼吸をちゃんとしていないとか、力みが入ってしまうとか、決まったパターンで動いてしまうとかいった事だ。
自分の経験では、同じことを繰り返していても失敗の練習をしているようなもので、練習にならない。見かけの動作やその場限りの対応のために動くのではなく、現状うまくいかなくともシステマで求められる原則やインストラクターの説明に合った内容を追及していくことが最も練習になる。
自分ひとりで練習すると、決まったことをしてしまいがちになるので、よほど注意して自分の状態をチェックしなければならない。
シンプルなエクササイズでももっと単純に身体をどう使っているか、よりシステマの原則に合う別の使い方はないか検討することが重要だ。

  • 映像を見ること

練習のためのまとまった時間が確保しにくい時はシステマのDVDや動画を見ること。
一度見たことがある内容でも、経験や上達によって見えてくるもの・理解できるものは変わってくる。
ただし、全く経験したことがない練習の動画は説明が聞き取れるものを見ないと練習の趣旨や注意点が把握できないことがある。
映像から学べるのは練習方法より、自分がやっていることとインストラクターの動きの違いをよく知ることだ。
経験を重ねれば細部の違いに気が付くようになるし、目に見えない部分の違いも推察できるようになる。
もちろん違いが分かってもその違いをどう詰めていくかはまた別問題として残るが、目標はできる。

  • 日常動作に気を付けること

練習の時間は短く、また練習の時間だけシステマをやればいいというものではない。
むしろ練習時間以外の生活をシステマに近づけられるかどうかは重要な課題だと言っていいだろう。
ステマの原則が生活の様々な状況や動作、状態に活かされることを目標としよう。