システマが登場するネット小説が380作品に達した

個人的に複数のネット小説投稿サイトでロシア武術システマが登場する作品数をチェックしているが、先日それが380作品に達した。
昨年同時期に確認した以下の記事の時よりも122作品増えている。
machida77.hatenadiary.jp
しかし122作品が一年間に書かれたわけではなく、検索エンジンの都合や検索キーワードの工夫でみつけた過去作品も含まれている。
細かな集計についてはもっと件数が増えたら書くとして、最近のシステマ登場作品の傾向について書いておく。
例によって実際にシステマをやっている人間の感想なので、現実寄りの視点中心になる。

呼吸法の登場頻度が多い

ステマの技術に関する情報が偏って広まっているせいか、呼吸法が登場する作品が多い。(他の技術が知られていないということもあるかもしれない)
しかしネット小説ではバーストブリージングさせすぎである。
ダメージを受けたら必ずバーストブリージングすると誤解されているフシがある。

世界観のリアルさと格闘技知識のリアルさは一致しない

異世界もののように世界観・設定が非現実的な小説でも格闘技の知識・描写は現実のものをうまく使って作品はある。
一方で現代日本を舞台とした現実的な設定の話でも格闘技知識がおかしいものはある。
この一年で新たに確認した作品のうち、現実的な世界観の小説のシステマの知識はほとんど間違いや誤解を含んだものだった。異世界もののシステマ知識のほうがしっかりしているものがある。作品数が少ないので一般化できる話ではないかもしれないが。

活かされない経験

少年ながらシステマを含む多数の格闘技経験がある天才という設定は以前から多いが、最近は特に持て余している話が目立つ。
これは他の珍しい格闘技経験にも言えることで、特殊な経験や特別な才能が人物・戦闘描写にあまり活かされていない。
読んでいてシステマ経験を設定した意味はあるのだろうかと思う。