静嘉堂文庫美術館「サムライのおしゃれ ―印籠・刀装具・風俗画―」

https://www.seikado.or.jp/

秋葉原にパーツ買いに行ったついでに丸の内へ。
静嘉堂文庫美術館の「サムライのおしゃれ ―印籠・刀装具・風俗画―」に行ってきた。
武家文化の装身具である刀装具、印籠根付を中心とした展覧会で、あわせて静嘉堂で発見された、後藤象二郎ビクトリア女王から拝領したサーベルが展示されている。
撮影可能なのは第一章の展示のみ。

黒螺色塗鞘桐紋金具打刀拵(一文字信包付属)

サーベル形儀仗刀(後藤象二郎拝領)

展示の中でもっとも良かったのは江戸時代の風俗図屏風で、人物達の刀装具解説が展示についていた。
風俗図屏風の中で鞘や鍔など細かい形状や仕上げの違いが描き分けられていることが良く分かった。
また、今回の展示で最も点数が多いのが印籠で、緻密な加工やデザインが素晴らしい。
今回、土井利位『雪華図説』の影響で生まれた雪華文の印籠(原羊遊斎・作)を初めて見ることができた。
天保の頃、古河藩藩主・土井利位が雪の結晶の観察記録・図説である『雪華図説』を著し、その影響で雪華紋様が流行したのは良く知られているが、その実物を見る機会はこれまで無かった。名前の通り花のような文様だ。

しかし重要文化財の「羯鼓催花・紅葉賀図密陀絵屏風」のように、「これはサムライのおしゃれと関係ないのでは」と思わせる展示物があるのは謎だ。