すみだ北斎美術館「北斎サムライ画伝」、刀剣博物館「正宗十哲-名刀匠正宗とその弟子たち-」


献血に行ってから両国のすみだ北斎美術館北斎サムライ画伝」へ。
葛飾北斎に武者絵の印象はあまり無いが、風景画に描かれた現実の武士に始まり、歴史上・伝説上の豪傑や『椿説弓張月』に代表される読本挿絵の武士が数多く展示されている。
風景画の武士も単なる町や旅先の武士だけでなく、「富嶽百景・鳥越の不二」の浅草天文台(頒暦所)の役人、「江戸名所百景・中川口」の船番所の役人など変わった役職も取り上げている。
また、豪傑や歴史上有名な侍の絵としては義経や為朝といった有名どころ以外に北条義時比企能員の浮世絵も展示されていた。この辺は大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の影響がありそうだ。
椿説弓張月』に代表される読本挿絵の侍も多く、北斎が挿絵画家として一級だったことが良く分かる。
国芳のような武者絵よりもストーリーや情景に合った武士の絵に北斎の技術がよく出ている。


続いて刀剣博物館「正宗十哲-名刀匠正宗とその弟子たち-」にも行ってきた。
正宗とその相州伝が影響した来国次、長谷部国重、兼氏、金重、江義弘、則重、直綱、兼光、長義、左文字を合わせて展示する企画展だ。
とにかく名物と呼ばれる著名な刀が数多く見られる。
これが京極正宗か。会津新藤五があった、有名な江雪左文字はこれか、といったように本で見る刀が並んでいる。
来場者も多かった。