国立西洋美術館「内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙」

内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙|国立西洋美術館
今日は国立西洋美術館「内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙」へ。


中世の装飾鮮やかな写本の展覧会だ。
中世の写本は本の形態だけではなく切り離した美しいページ一葉だけでも古書店などで販売されている。
この展覧会ではそうした写本のコレクターだった内藤裕史氏が寄贈したコレクションが展示されている。
古い本の展覧会はいくつか行ったことがあるので時祷書や典礼書は知っていたが、聖務日課のための写本や暦など初見の分野のものもあった。また、展示の解説には内藤氏の蒐集時のエピソードが入っているものがあり、これもまた面白い。

今回の展覧会で気になった展示
No.2 「聖書零葉」からエデンの園からアダムとイブを蹴り出す神。
バイオレンスな楽園追放だ。

20「セント・オールバンズ聖書零葉」からライオン。
この姿は人を惹きつけるのか、ミュージアムグッズにもなっていた。

63「典礼詩編集零葉」から装飾部分。
実際はかなり小さく手振れがひどい。この細やかさは実物を見ないと分からない。

141「時祷書零葉」より聖ヒエロニムスとライオン。
ヒエロニムスにしがみつくライオンがかわいい。

サイズは大小様々で小さいものはかなり小さく、教会法令集に書き込まれた注釈の文字は際立って小さい。昔の人は目が良かったのだろうか。
残念ながら図録はモノクロで実物の彩色や緻密さは分からない。

帰りに松崎商店と中田商店と図書館によって帰宅。