【カナレットとヴェネツィアの輝き】 | SOMPO美術館
今日は新宿のSOMPO美術館へ行ってきた。
「カナレットとヴェネツィアの輝き」は、ヴェネツィア出身のヴェドゥータ(景観画)の巨匠カナレットの展覧会だ。
ヴェネツィアという都市を描いた古い時代の絵画、カナレットによる18世紀グランドツアーの時代の絵画や素描、版画、そしてカナレットから影響を受けた画家やヴェネツィアを描いた画家の風景画がある。
素描やカメラ・オブスキュラがあるのも面白い。
カナレットは現実の風景をそのまま描いたわけではなく再構成しており、その工夫がわかる。
カナレットは絵を描くためにカメラ・オブスキュラを使用したとされており、実際どのように見えるのか展示で確認できる。
素描
カメラ・オブスキュラ
以下はカメラ・オブスキュラでカナレットの肖像を見る展示。左右反転した肖像が白い線で見える。
見たままを正確に線にできるだろうが、かなり小さく表示されるのでここから絵にするのは大変そうだ。
カナレット以外の作品も多く、カナレットの甥ベロットを含め結構な数の展示があった。
ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ《アントニウスとクレオパトラの出会い》は透明感ある豊かな色彩とヨーロッパの女王にしか見えないクレオパトラが見どころ。
ウォルター・リチャード・シッカートの作品は、これがヴェネツィアかと思うような重さが魅力となっている。ターナーへの影響も見逃せないところだがターナーの《ヴェネツィアを描くカナレット》は解説展示のみだった。